料理を始めたきっかけをおしえてください。
料理に興味を持ったきっかけは母です。私の母は10人兄弟の末っ子なのですが、祖母が早くに亡くなったので母が家族の料理担当になり、毎日11人分(!)の朝昼晩御飯を作っていたそうです。母は料理をとても愛している人で、私は4歳のころから母と兄弟と一緒に料理やお菓子作りをしていました。家はリヨンから30分くらい離れた田舎のとても広い土地にあり、父が野菜と果物を、母はハーブを育てていました。なんでもあるので野菜は一切買わなかったです。
近所が農家さんなので鶏肉、卵、搾りたてのまだ温かい牛乳を買える。本当に特別な生活でした。母は家族のコミュニケーションとして料理をとても大切にしていました。そんな母を見てきたからこそ、「お母さんの味」を私は一生守りたいと思い、フランスの料理学校へ入りました。1年に15名しか入学できない厳しい学校でしたが、将来は日本でやっていきたいと思っていることを話すと、シェフたちは「とても良い夢だ、応援しています」と言ってくれました。
「自分の国に戻りました、ただいま」みたいな気持ちになったんです。
日本を初めて知ったのは7歳くらいのときです。母が毎年いろんな国のカレンダーを子供部屋用に買ってくれていて、日本の風景の美しさにとても感動しました。それからずっと日本のことが気になっていて。私が20歳のとき、フランスで日本の文化交流会みたいなものがあり、そこで初めて日本人と会って、とても親切だなあと感じました。
そこから日本語を勉強し始めて、その二年後に日本へ来ました。不思議なことに来た時に何の違和感もなくて、「自分の国に戻りました、ただいま」みたいな気持ちになったんです。こちらへ来て17年目ですが、一度もホームシックになったことはありません。不思議ですし自分でも説明できないんですけど、絶対に日本に行けば人生が明るくなると思っていました。
横浜の有名ホテルやレストラン、スイーツ店などを経て、私のお店を表参道に開き、2017年、シェフ・パティシエ・ショコラティエとして新たな一歩を踏み出しました。母の味であるハーブをたくさん使ったお料理を広めたいと思っています。
料理教室で大切にしていることは何ですか。
和とハーブの組み合わせは私にしかできないと思います。
必ず生徒さんを笑顔にすることです。「ああ、今日の教室楽しかったね」っていう気持ちを持たないと自分の中では満足ではないです。美味しいものを作るのは当然ですけど、それよりも楽しんでもらう時間を大切にしたい。母と一緒に作っていたときも、美味しいものを作ることも良かったけれど、それよりも楽しかったということが一番の思い出だから。特に新しい生徒さんは緊張するだろうから、緊張感をなくしてお互いにリラックスしてやっていきたいです。
そして、「また作りたい」という気持ちになってもらうことが大切だと思っています。教室でフォアグラとか使っても、材料はもう買えないし、大変だし、作れないな…っていう気持ちになって生徒さんが帰っていくのは嫌です。なので、ス ーパーで買える材料でフレンチをやります。私の教室では、ハーブを料理にもお菓子にも使うんです。そうするとハーブの使い道が広がって、生徒さんたちも喜んでくれます。南フランスのパティシエは結構ハーブを使うけど、和とハーブの組み合わせは私にしかできないと思います。
ハーブを使ったメニューを、気楽に作れるようにしたい。今日教室に来て作って、「あ、これ今日の晩御飯に家族に作れそう」って思えるものをやっています。実際に帰りがけにスーパーで材料を買って帰って作ったと言ってくれる生徒さんが多くて、それがすごく嬉しいです。あとは、体験を通じて新しい発見をしてもらうこと。その三点が私の料理教室で大切にしていることです。
最後に一言
教室で楽しい時間を過ごしながら、日本の皆さんにハーブの使い道をもっと知ってもらいたい。そのためにハーブを使ったメニューを皆さんと、どんどん作っていきたいです。
ニコラモロー先生のお料理教室は、毎月開催中!
奇数月が、料理教室、偶数月がスイーツ教室となっております。
イベントカレンダーより、お申し込み下さい!
講師のご紹介
イベント情報
- イベントカレンダー
- 料理教室TOP
- ニコラ・モロー先生
- マシュー・サウス先生
- 過去のイベント
電気のご案内
- ENEOSでんきについて